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JUNK ISLAND

PSUの奇妙なフレ小説

「いつもの日常」
ジリリリリリ、ジリリリリリ
古臭いアラーム音と同時に私の名前を呼ぶ声が聞こえる。
まぶたが重い・・・まだ後2時間は寝たいという欲求を押さえ、
私は何かが張り付いているかのようなまぶたを開く。
ココは私の部屋。ガーディアンズ一人一人に支給されるマイルームだ。
ちなみに私は「ファイフ」昨年からガーディアンズに入隊した女ビーストでフォルテ
ファイター。
かなりの美人だとガーディアンズでは評判になっている・・・はず。
とりあえず目覚ましのアラームを止めて、むくりと起き、声のする方へ向き直った。


「もうちょっとやさしく起こせないわけー?」

不満たらたらに私を起こしたぷかぷか浮かぶパートナーマシナリー(以下PM)に
文句を言う。
ちなみにコイツの名前は「マルマイン」(以下マル)
上半分が白色で下半分が赤色の球体だから
この名前は仕方ないでしょう?きっと誰でもそう呼びたくなるに違いない。

「これがファイフ様が起きる最大限に優しい起こし方なんですけどね・・・」

全く可愛げのないPMだ。誰に似たのかしらね?
私じゃないことだけは確かだろう。
時計を見るとまだ午前8時。何でこんな早起きしたんだっけ。

「今日なんか予定あったっけ?」

ふと浮かんだ疑問をマルに問いかける。
今日は確かに何か誰かと約束した覚えもあるんだけど思い出せない。

「やっぱり覚えてませんか・・・。
昨日はずいぶん飲まれて帰ってきましたからね・・・。
昨日のあなたの音声を再現しますから、少し待ってください・・・
はい、読み込み完了しました。」

そういってマルは再生モードに入って私の音声を再現しだした。

「たらいまぁ~、わたしゃ疲れたから今日はもうねーるー。
明日はゴリとラズとけーやんとオンマ討伐に行くから8時起きね。
あー・・・・・・・もうダメ、おやすみ。」

コレはひどい・・・。コレはきっと私じゃなくてマルが加工したに違いない。
そんな現実逃避したくなるぐらい最悪の酔い方をしていた・・・。

ちなみにゴリというのは本名は「セブン」ビーストの男でフォルテファイター。
見た目がまんまゴリラってことからゴリってあだ名がついたんだ。
オンマ討伐を言い出したのもたぶんコイツだ。全くめんどくさい。

ラズというのは「ラズテイア」名前が長いから略されることが多い。
ヒューマンの女でフォルテガンナー。
私たちのグループでは珍しい突っ込み係。面倒事処理班でもあったりする。
特徴はバンダナ。それ以外目立つものがない。

けーやんの本名は「ケイ」キャストのフォルテクター。
私の気分しだいでけーやんだったりけーだったりと呼び方がコロコロ変わる。
名言は「近寄るな、蹴り殺すぞ。」
最近コレを全員でゴリに言うのが流行りになってたりする。

そうか・・・今日はオンマ討伐に行く予定だったのか。行きたくないな。
何でいつもアイツはオンマばっかり提案するんだ。馬鹿か馬鹿なのか?
あぁそうか、ゴリラか。馬鹿じゃぁないんだ。ラズとけーやん来るのかな?
ふと疑問に思ったからラズとけーやんにショートメールを送る。
支度をしていると律儀なラズから3分たたずにメールが返ってくる、どれどれっと

「おぬし覚えてたんかい、てっきり忘れたかと思ってたよ!
あたいは行く予定だけどそっちはどう?」

相変わらず変な話し方するなぁとか思いながら私も着替えながら片手で返信する。

「ラズとけーやんが行くならいくー。」

我ながらなんて簡単かつ質素な返事。
あ、けーやんからメールが返ってきた。

「一応行く予定」

もっと簡単かつ質素な返事が返ってきた・・・。
このメールからわかるようにこいつらはみんな変わった奴らばっかり。
だがそれがいい・・・言ってみたかっただけだ。

けーやんにも、じゃぁいこっか。
という返事をして私は準備に本格的に取り掛かる。

この前染めたばかりの真っ赤なボサボサの髪を
お湯で強引になおして後ろでまとめる。
髪が長いのは好きだけどミッションだと邪魔になるので
こうやっていつもまとめているんだけど正直魅力半分だ。

ガーディアンズに魅力はいらないといえばそうなんだけど。
何か女として悲しい気分になる。
私もミーナちゃんみたいに受け付けになればよかったのかしら?
ダメだ、どう考えても向いてない。

そんなくだらないことを考えているうちに一応の準備はできた。
集合はニューデイズか。
ふと時計を見ると約束の時間まで30分を切っていた。
こりゃ遅刻するな・・・。




私がニューデイズについたのは約束の時間から15分が過ぎていたころだった。
もうみんな私を待ってるんだろうなぁ・・・。
そんなことを考えながら私は急ぎ足でフライトベースに向かう。
なんて言い訳しようか・・・

「ごめん!急に陣痛がして・・・。」なんだこの言い訳は。
逆に開き直ったらどうだろうか。
「ゴリ主催だから遅れてもいいと思ったんだ。」
いやな奴だなぁ・・・。素直に謝ってみるのも手かもしれない。
「カッとなってやった、今は後悔している。」
よし、これでいこう。
15分の遅刻ぐらいみんな許してくれるさ。

やっとフライトベースが見えてきた。
辺りは待ち合わせをしているガーディアンズで込み入っている。
私は目を凝らして人影を追っていく。
入り口付近でラズとけーやんが話しているのが見えた。
あれ・・・?ゴリは?
一瞬不思議に思ったが入り口の柱の裏から様子見しているゴリが見えた。
何をしているんだあいつは。やっぱり馬鹿・・・いやゴリラか。

私は何も知らないふりをしてラズたちに走りよる。
どうせあの二人も気づいているんだろう。
「ごっめーん、遅刻しちゃった。あれ?ゴリは?」
我ながら情けない演技だ。これはバレたかもしれない・・・。
ちらっと柱を見るとゴリがニヤニヤしているのが見えた。
よし、バレてない。

「それがわかんないんだよねぇ、おぬしゴリとは連絡とってないの?」

ラズの演技も相当なものだがきっとバレてないだろう。

けーやんにいたってはゴリの悪口を次々と言っては
最後に「本人の前では言えないけどね」
と付け足している。私は吹き出しそうになるのをぐっと我慢して話を切り出す。

「じゃぁゴリ来ないなら来ないでいいし、3人で行こうか。」

二人は一緒にうなずいてフライトベースに向かう。
すると今まで驚かすつもりかなんだったのか知らないけれど
ゴリが慌てて止めに入る。

「ちょ!お前らオレがいないのに勝手に行くなよ!!」

私たちは一瞬口の端をゆがめて笑い
すぐ真顔に戻して振り向いてゴリにこう言うの。

「近づくな、蹴り殺すぞ。」

そう、これが私たちの日常。
こんなくだらないことばかりの日々だけど、それが私を形作っていく。
この後オンマ討伐でどうなるかはわからない。
だけどこいつらとなら何とかなるさ、そんな根拠も何もない自信がわいてくる。
いつまでも続けばいいと思う、そんな日常。



~あとがき~
ラズへのプレゼント小説ができあがりました。短いかな?
コメディとか言いながらそんなに面白くないものができあがったよコンチクショー。

オンマまで書くのも手だけど、だるいので却下却下却下却下です。
最後きれいにまとめたけど、どんな感じ?w
あと、ゴリがすっげー馬鹿キャラになったけど、まぁ似たようなもんだよね(’’
メインの小説書いてる合間に息抜きにかけたよw
書いてて楽しかったです。
それにしてもすっげー身内ネタやね。
まぁいっか。
うん、終わりッ!!w


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